運転していて、気づいたらスピードが出ていたことはありませんか?
同じペースで歩いているつもりが、いつのまにかゆっくりになっていたことはありませんか?
これと同じことが、ゴルフのリズムやテンポにも起こりえます。
いつのまにかスイングテンポが速くなっていたり遅くなっていたりしても自分では気づかず、動画を見返したり他人に言われて初めて気づくということもあるでしょう。
リズムやテンポの乱れはココロの乱れにつながります。
いつのまにか早いリズムになっていたら交感神経優位になり、リラックスできなくなりかねません。
体の仕組みを理解して、対処法もぜひ覚えておきましょう!
人間には違いを感じる限界がある
人間が速さなどの違いを感じるのには限界があります。
例えば高速道路100km/hで進んでいて、101km/hになったときにメーターを見ずに違いを感じられる人はまずいません。
気づけば100km/h超えてた!なんていうこともあるのではないでしょうか。
(ぜひ安全運転で行きましょうね!)
しかもそれはメーターという速度計があって初めてわかるもので、体感覚で数km/hの違いがわかる人はごくまれです。
感じられる違いの最少量を丁度可知差異(ちょうどかちさい)といい、Just Noticeable Difference(略してJND)とも呼ばれます。
先ほどの車のスピードの例であれば、JNDが10km/hだとすると、10km/h変化して初めて気づくということです。
ちなみに、「人間の知覚は受ける刺激の強さに比例する」というウェーバーの法則も参考になるので、興味があればこちらもご覧ください。
言い換えると、JND以下では人間は変化に気づかないということです。
知らぬ間にスイングのテンポが速くなっていたことはありませんか?
それはおそらく、気づいた時にいきなり速くなったのではなく、少しずつ速くなって初めて自分が気づいた(もしくは第三者の目で気づいた)のです。

リズムの乱れは自律神経の乱れを生む
パフォーマンスを発揮するためのカギの一つが自律神経のバランスです。
リズムが乱れると、呼吸や心拍数の乱れにもつながり、交感神経優位の状態になります。
交感神経優位とは、いわゆる「活動」の状態です。
フィールド上にいる時間が長く、一方で自分のプレー時間が短いゴルフにおいて、常に交感神経優位である必要はありません。
ときにはリラックスする副交感神経優位の状態を作ることも大切です。
交感神経と副交感神経。
言い換えると「活動」と「リラックス」
このバランスがパフォーマンスを上げるためのカギとなります。
だからこそ、少しのリズムやテンポの乱れに気づけるようになり、できるだけ一定でいられるようにしたいですよね。
リズムやテンポを一定に保つトレーニング
トレーニング方法についてはスイングトレーナーやメンタルトレーナーの方がたくさん発信されているので、詳細はここでは割愛いたします。
代表的なものはメトロノームでリズムを染み込ませるやり方があります。
いまはスマートフォンでも無料でメトロノーム機能が使えるアプリがあるので、ぜひおためしください。

また、一定のヤード数を一定のペースで歩くのもいいですね。
例えば約20ヤードを10秒で歩いてみるイメージです。
合わせて深呼吸しながら歩いてみると、いいリラックスにもなりそうですね。
やり方はあくまで手段なので、自分に合うリズムの整え方を探してみてください。
スイングや歩行のリズム・テンポの乱れは単にショットの良し悪しだけでなく自律神経のバランスにもつながります。
リズムやテンポの小さな変化には気づきにくいとわかれば、それが気づけるようにすればいいだけです!
出来ることを一つずつやっていきましょう!