クラブ最大14本
ボール、グローブ(予備も含めて)
ティー、マーカー、グリーンフォーク
傘や素振り棒
人によって差はありますが、たくさんの道具がゴルフバッグの中に入っています。
では、バッグの中を見ずに「どこに何が入っているか」を思い出せますか?
バッグの仕切られた区画のどこにどのクラブが入っているか、わかりますか?
暗記することが目的ではありません。
どれだけゴルフバッグの中が整っているかを知るための問いかけです。
ゴルフバッグの乱れはココロの乱れを生みます。
ゴルフバッグを今日から整えて、ココロも整えていきましょう!
バッグの中を探している時点でココロが乱れている
「あれ?ティーがない…」
「グリーンフォークどこ行った?」
「予備のボール何個あったっけ?」
スタート前にガサゴソとバッグを漁ってなにかを探していた経験はありませんか?
順天堂大学医学部のスポーツドクター・小林弘幸さんの言葉を借りれば、探している時点であなたのココロは乱れているのです。
あるはずのものが見つからなかったりすると、焦りの気持ちが少なからず生じます。
その結果、自律神経の乱れにつながるのです。
自律神経は交感神経と副交感神経のバランスが大切です。
一言で表すと交感神経は「活動」、副交感神経は「リラックス」とイメージしてください。
5時間近くフィールドにいるゴルフにおいて、常に「活動」モードである必要はありません。
パフォーマンスをあげていくためにも、副交感神経優位、つまり「リラックス」する時間も大切。
しかし、物を探したり焦ったりするだけで交感神経が優位になると、それだけでバランスは崩れてしまうのです。
なにがどこにあるかを把握しておく
ボールや予備のグローブ、ティーやマーカーなどはあらかじめ決めたところに収納しておきましょう。
「どこだっけ?」を徹底的になくすのです。
あなたの家のタンスやクローゼットをイメージしてみてください。
シャツや下着、ジャケット、パンツやスカートがバラバラに収納されていて、毎朝着替えるときに「あの服どこにあったっけ?」って探していたら、どんな一日が始まると思いますか?
整っていれば、探すことなく見つけることができます。
ゴルフバッグをクローゼットの中だと思って、整えてみましょう。
これを機にバッグの中の要らないものも処分してしまうのも良いですね。
使ったら元に戻す
ゴルフクラブの収納においては、元々あったところに戻すということもポイント。
ささいなことですが、その積み重ねが自律神経のバランスに影響します。
多くのゴルフバッグはクラブ収納スペースが4箇所から最大14箇所(クラブ本数分)に区切られています。

使った後のクラブをぐちゃぐちゃにしてしまうと、次に使う自分が「あれ?7番アイアンどこだ?」となりますよね。
とはいえ、ほんの一瞬探すだけなので、あまり気にしたことがないかもしれません。
脳科学的には、その一瞬も自律神経のバランスにつながるということもぜひ覚えておいてください。
わたしはメンタルコーチの仕事をしながら時々キャディのお仕事もしています。
キャディの時は、最大4人分のクラブの収納場所をスタート前にまずメモし、必ず同じところに戻すようにしています。
場所にこだわるお客様もいますし、気にしないお客様もいます。
「どこでもいいよ!」って言ってくれるお客様もときどきいらっしゃいます。
わたしがキャディとして考えることは、お客様が笑顔で楽しみながら最高のプレーをしてもらうこと。
お客様自身がクラブを取るときにほんの一瞬のココロの乱れを生まないために、たとえ「いいよ」と言われてもしっかり同じ場所に戻します。
できることからコツコツと
ゴルフのメンタルを学ぶことは、なかなかスコアに直結するイメージが持てないという方も少なくないでしょう。
「メンタル」という、目に見えないことを改善していくのは簡単ではないかもしれません。
だからこそ、できることからコツコツとやっていく。
クラブを元の場所に戻したり、ティーやマーカーの収納場所を把握しておくことは、ほんの些細なことです。
些細なことをやり続けるかどうかは、あなた次第。
些細なことをやり続けて、プレー中の自律神経のバランスを整えることができたとしたら、どんな結果が待っていると思いますか?
整える習慣
小林弘幸 著
