「1ヤードでも遠くに飛ばしたい」
このように考えるゴルファーは多いと思います。
では、なぜ飛ばしたいと思うのか。
深く考えたことはありますか?
今回は、飛ばしたいと思う気持ちについてお話しします。
先にお伝えしておくと、わたしは「飛距離を求めること」を否定するつもりはありません。
飛距離は武器ですし、わたし自身も飛ばせるなら飛ばしたいと思っています。
ですが、その飛ばしたいという動機はどこから来るのか。
その動機がポイントです。
なぜ飛ばしたいと思うのか
理由は大きく分けて2つあるでしょう。
理由① 次のショットで使うクラブをできるだけ短くしたい
最も一般的な理由でしょうか。
例外はあるものの、一般的に短いクラブほどショットの精度は上がります。
ということは、10ヤードでも5ヤードでも先へ進むことができれば、例えば7アイアンのところが8アイアンで打てるようになるということ。
これは説明しなくてもみなさんは感覚的にイメージできるでしょう。
というよりも、ゴルフの本質的にはこの理由しかないのではないかと思います。
では、もう一つの理由は何か。
理由② 他人よりも飛ばしたい
後述しますが、実際にこのような方はいらっしゃいます。
正直に言うと、わたしも一時期はそういう気持ちを持っていました(笑)
最大4人でプレーするゴルフ。
周りのプレーが気になってしまうという方は少なくありません。
とあるアマチュアゴルファーの事例
以前、わたしがコーチングしたアマチュアゴルファーの方はこのようにおっしゃっていました。
「やっぱり周りの人より飛ばしたい。『ゴルフは飛距離じゃない』ってわかっていても、心のどこかで飛ばしたいって思っている」
※本人の了承を得た上でコメントを載せています
冒頭に申し上げた通り、飛ばしたいという気持ちはわたしは否定しません。
ポイントは「周りの人よりも〜」という言葉が入っていること。
1打を積み重ねていくはずのゴルフで、ついつい同伴者などの飛距離が気になってしまう。
これは、他人との比較を無意識にしてしまっている可能性が高いです。
別のコラムでも書きましたが、人との比較は良いことがありません。
一人でラウンドしてたら飛ばしたいと思うか
物事を極端に考えてみると、新たな気づきが得られることもあります。
「飛ばしたい!」って思う方へ。
例えば、一人でラウンドしていたら同じように飛ばしたいって思いますか?
一人でラウンドしていることを想像して、それでも「飛ばしたい」と思うのであれば、心の底から飛距離を追い求めていると言えるでしょう。
一人の時は「飛ばしたい」と感じないのであれば、他人の目を気にしてゴルフをしている可能性があります。
「〇〇さんよりも飛ばしたい」
ライバル意識を持つことはモチベーションにもなります。
一方で、内発的な動機(ワクワクな動機)になりにくい、という点を覚えておいてください。
球聖 ボビー・ジョーンズさんはこう言いました。
ゴルフは、誰かに対してプレーするのではなく、何かに対してプレーするものであるということに気づかなかったら、わたしはメジャー選手権に勝つことなどなかっただろう。
ボビー・ジョーンズ 『ダウン・ザ・フェアウェイ』より
その「何か」とは、もちろん「パー」のことです(^^)