パフォーマンスを上げるための「集中力」

「もっと集中力がほしい!」

練習や試合で集中力が求められる競技はたくさんあります。

特に現在は練習時間が限られている場合もあり、より集中することが求められますよね。

集中したいけどなかなかできないアスリートへ。

集中力を上げるきっかけになるポイントを紹介します。

集中とは、夢中になること

2,000年以上前に生まれ、多くの人に読まれてきた『論語』にはこんな言葉があります。

これを知る者は、これを好む者に如かず。これを好む者は、これを楽しむ者に如かず。

孔子『論語』

それを知っている人は、それを好きな人にかなわない。それを好きな人は、それを楽しむ人にかなわない。

という意味です。

どんな時にあなたは集中できていますか?

「集中しよう!」って思った時ですか?

なにかに夢中で楽しんでいるときこそ、集中できているのではないでしょうか。

小さいころ、時間を忘れるほど集中して遊んでいた経験は誰にもあるはずです。

そんな時、「集中しよう」なんて考えなかったですよね?

集中力を上げようと考えるのも素晴らしいことですが、まず目の前のことを楽しむ気持ちを持ってみませんか?

集中とは、ゾーン

スポーツにおいて「ゾーンに入る」という言葉が使われることがあります。

前述のとおり夢中になったり、時間を忘れたり感じなくなったり、最高の集中状態のことです。

心理学ではこの状態のことを「フロー」と呼びます。

では、どうすればフロー(ゾーン)に入れるのか。

それを簡単に表したのが以下の図です。

フロー理論 ミハイ・チクセントミハイ

自分のスキルが足りていないのに難易度が高いと不安になりますよね。

逆に、スキルは十分あるのにやることが簡単だと退屈と感じてしまいます。

その間を保つ状態がフロー状態に入りやすいと、心理学者のミハイ・チクセントミハイは提唱しました。

難易度は高すぎず低すぎず、自分にちょうどいい負荷となるような状態での練習が、もっとも集中できるのです。

ちなみに、禅の教えに「中庸(ちゅうよう)」という言葉があります。

「何事もちょうどよく」という考えです。

もしよければこちらのコラムもご覧ください。

集中力を高めるポモドーロ・テクニック

時間を効果的に使うために集中力を高める方法を紹介します。

ポモドーロ・テクニックと呼ばれるもので、イタリア人のフランチェスコ・シリロが考案したものです。

やり方は簡単です。

25分の練習・作業時間を終えたら5分休憩する

これを1セットとして、必要に応じて2セット、3セットと繰り返します。

この時間配分が集中力を最高に高めると言われています。

わたしも読書をする時はタイマーをセットして25分読み、終わったら5分休んで、また読書か別の何かを始めることにしています。

スマートフォンの無料アプリにポモドーロ・テクニックのタイマーがあるので、検索してみてください。

集中力は人それぞれであると知る

「集中しよう!」

チーム内で声掛けするときなど、こんな言葉をかけていると思います。

では、組織のみんなにとって「集中」って同じでしょうか。

言葉の捉え方も別かもしれないし、なにより集中力は人それぞれです。

大人の集中力が持続するのが45分とも90分とも言われていますが、結局人それぞれです。

だからこそ、「集中しよう」という声掛けだけでなく、集中力が続くための具体的なアクションを取ってみてはいかがでしょうか。

例えば、部活なら25分毎に5分の休憩を挟んでみる。

全員が同じメニューをこなすほかにも、レベルに応じた練習メニューも取り入れて、どのレベルの人にもちょうどいい負荷となるようにする。

これだけでも、組織の集中力を養うことができます。

個人でも、組織でも、集中力を高めていくことはできます。

以下のポイントを押さえて、集中力をアップさせていきましょう!

ポイント
  • 子どものころ遊んでいたように、とにかく楽しむ!
  • 自分に「ちょうどいい」負荷で練習する
  • 25分+5分のポモドーロ・テクニック
  • 人の集中力は人それぞれ
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