プレミアリーグの2015-16シーズン。
「サッカー史上最大のサプライズ」と呼ばれたレスター・シティ。
降格候補だったチームが、名だたるビッグクラブを抑えて優勝を果たしました。
レスターの一員として活躍していたのが岡崎慎司選手(2022年現在、シント・トロイデン)
シーズンのイングランド最優秀選手に輝いたジェイミー・ヴァーディ選手と2トップを組み、チームの初優勝に貢献しました。
そんな岡崎選手が書いた『未到 奇跡の一年』
今回はこちらの本から岡崎選手のメンタルを学びます。
ついつい、自分のことをインターネットで検索して、他人の評価を気にしていませんか?
思考を整理するためのネット掲示板
インターネット上での声を気にしないようにするアスリートは多いです。
一方で、岡崎選手は全く逆。
自分で受けたインタビュー記事や、自分のことが書かれているコラムだけでなく、インターネットの掲示板もチェックしているのです。
ネット上の意見と言えば、辛らつな言葉が書いてあったり、悪口が書かれていたり、決してアスリートにとっていいものとは思えません。
しかし、岡崎選手はインターネットの掲示板を楽しんでいるのです。

悪口が書かれていれば笑って受け流し、的外れの意見を見ても気にしないメンタルを持っています。
逆に、いいプレーやあまり誰も注目しないプレーについて書かれていると、「見ていてくれる人がいるな」と喜ぶのです。
レスターでは、ヴァーディ選手が得点を量産し、11試合連続ゴールというプレミア記録も作りました。
そんなヴァーディ選手の『影』となり黒子役の活躍していた岡崎選手。
だからこそ、プレーの質に気づいてくれる意見が嬉しかったのかもしれません。
他人の声で足元を見つめなおす
実際のプレーがどういう意図で、なぜそうなったのかを知るのはプレーする本人だけです。
テレビ放送の解説者が「いまのプレーは○○ですね」と言っても、それは解説者の視点で見ているに過ぎません。
しかし、自分のプレーを自分の中で完結してしまうと、成長につながらないと岡崎選手は言います。
他人の声を聞くことで、改めて自分の足元を見つめなおすきっかけになるのです。

ネットの意見は諸刃の剣
とはいえ、これは岡崎選手がそうであったということであり、誰にも当てはまるわけではありません。
著書の中でも自分のような選手は稀だと言うことからも、見ない選手も多いでしょう。
一方で、TwitterやInstagramを使って発信し、ファンを増やしている選手もいます。
ネット上の相手は素性も明かさないことも多く、まさに「言いたい放題」。
実際、ネットの書き込みで命を落としてしまった女子プロレスラーの選手のことは、わたしたちは忘れてはならない事実です。
ネット上の声をどう受け止めるか。
そこには良い面もあり、悪い面もあります。
インターネットやSNSを活用することは諸刃の剣であることを知っておく必要があります。
自分に合わないと思ったら、SNSをやめるのももちろんアリです。
絶対使わなければならないものではありません。
なんのためにSNSを使うのか。
なんのためにネットの意見を見るのか。
自分なりの目的を知っておきましょう。
未到 奇跡の一年
岡崎慎司 著
