タイガー・ウッズから学ぶスポーツメンタル ②目の前の一球に集中する

21世紀最強のゴルファーは誰か

こう問われれば、『タイガー・ウッズだ』と答えることに異論がある人はほとんどいないでしょう。

PGAツアー勝利数82(1位タイ)

4大メジャー勝利数15(2位)

4大メジャー全制覇(グランドスラム)の最年少記録

…と、上げればキリがないほどの記録です

※数字はすべて2022年6月時点

そんなタイガー・ウッズ選手の半生を書いたコチラの本から、スポーツメンタルに役立つ考え方を抜粋してシリーズで紹介していきます。

コラムの参考文献

Tiger Woods(タイガー・ウッズ)

ジェフ・ベネディクト/アーメン・ケテイヤン 著 (浦谷計子 訳)

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スイングを止められる集中力

タイガー・ウッズ選手のすごさを表すにはたくさんのエピソードがあります。

なかでもすごいのは、その研ぎ澄まされた集中力です。

本にこんなエピソードが残されています。

来る日も来る日もタイガーは目の前のショットに集中していた。

言葉で説明するのは難しいが、タイガーのメンタルを最もよく表していたのは、カナディアンオープンの一連の行動だろう。

それは、6番アイアンで奇跡的な池越えショットを打つ直前のことだった。

タイガーが18番のティーイングエリアに立ち、バックスイングを始めると、観客は静かに見守った。

ところが、ダウンスイングの途中で、一人のファンが「タイガー!」と叫んだ。

その瞬間、タイガーは時速200キロ(約56m/s)のヘッドスピードで振り下ろしたドライバーを、ボールのわずか数センチ手前で急停止させた

これほどギリギリにドライバーを止められる人は、タイガーをおいて他にいないだろう。

身体能力をコントロールできる彼のメンタルの強さは、ほかに並ぶものがないほど素晴らしかった。

『Tiger Woods』より引用

ゴルファーなら(ゴルファーでなくても)、スイングをし始めてからボールの手前でスイングを急停止させることがいかに簡単ではないかがイメージしていただけるかと思います。

それほどに、一球一球に集中していたのです。

そのシーン以外にもこのような映像も残っています。

「集中する」といっても捉え方は人それぞれ

「じゃあタイガーみたいに一球に集中しよう!」

という思いを持ったかもしれません。

ここからはスポーツメンタルコーチとして補足したいことです。

ひとつ質問します。

あなたにとって『集中する』ってどういうことでしょうか。

すぐに辞書やGoogleで調べるのではなく、あなた自身がイメージしている『集中』を考えてみてください。

できれば紙に書き出してみてください。

わたしがコーチングする中で実際にあったことなのですが、チームの中で『集中する』という言葉の認識が微妙に違うというケースがありました。

様々な価値観を持つわたしたち。

言葉の捉え方が違っても不思議ではありません。

自分なりの『集中』を作る

だからこそ、自分なりの『集中』を作っていきましょう。

球技であれば、ボールをただじっと見つめることなのか。

演技系の競技であれば、うまくいくイメージを頭の中に思い続けることなのか。

競技によって変わりますし、前述の通り、人によって違っていいのです。

大事なことは、自分なりの『集中』を確立しておくことです。

それは、ルーティンにもつながりますね。

できれば気を付けてほしいのは、否定形の言葉をなるべく使わないことです。

例えば、

  • 〇〇以外のことを考えない
  • △△をしない

といった言葉です。

脳は否定形の言葉を認識しないため、「〇〇しない」と自分に言い聞かせても、結局〇〇を考えてしまうのです。

肯定系の言葉を使い、自分なりの『集中』をイメージ出来たら、あとはそれを実行し続けるだけです!

タイガー・ウッズ選手のような集中力を手に入れて、目標に向かって進んでいきましょう!

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