松山英樹プロから学ぶ、他人の視点の大切さ

いきなりですが、質問です。

鏡に映る自分を見て、違和感を感じたことはありませんか?

動画に映る自分を見て、違和感を感じたことはありませんか?

鏡や映像の自分を見てなにか感じたということは、そこになにかヒントがあるのかもしれません。

今回は、松山英樹プロの著書「彼方への挑戦」から、他人の視点で見てもらうことの大切さをお話しします。

コーチをつけてこなかった松山英樹プロ

松山英樹プロは幼少期にお父さんから教えてもらったとき以外に、指導者から長期的に教わったことがなかったそうです。

そんな松山プロはこう語っています。

自分のスイングをいちばん理解しているのはこの僕で、僕の悩みをすべて共有できるコーチなどいないという気持ちもあった。少なくとも僕の語る範囲においては、どんな人も論破してしまうだろうと考えていた。

彼方への挑戦 松山英樹・著

2023年現在、ファンの皆さんはご存じかと思いますが、目澤秀憲さんが松山英樹プロのコーチになっています。

アスリートの意見を受け止めながらも自分の考えをしっかり持っている目澤コーチを信頼し、契約に至ったそうです。

コーチの目は、他人の目です。

他人の視点で見てもらうことで、自分では気づけないことにも気づけることがあるはずなのです。

「かがみのない世界」

いつかわたしの娘が見ていた『ドラえもん』に、「かがみのない世界」というお話がありました。

自分の姿を見るのが嫌になったのび太が、ひみつ道具「もしもボックス」で鏡がない世界にしたのです。

すると、みな自分がどんな姿をしているのかわからなくなります。

ある日、ジャイアンがドラえもんのひみつ道具「箱入り鏡」に入ったとき、ジャイアンは「これは誰だ?ゴリラみたいなやつがいるぞ」と言いました。

ジャイアンは自分の見た目を信じなかったのです。

鏡とは、目の前のものを忠実に映すもの。

そこにウソ偽りは一切ありません。(鏡がゆがんだり割れたりしていれば話は別ですが…まあそれはおいといて)

あなたが以前鏡や動画で自分の姿を見て違和感を感じたことがあるということは、どこか自分の認識と実際の姿にズレを感じたのかもしれません。

ここで、「鏡=他人の視点」と置き換えてみるとどうでしょうか。

鏡がない世界、つまり他人からの視点がない世界で競技を続けたとしたら、どんな未来が待っているでしょうか。

他人の目は『盲点』に気づける

心理学モデルの1つに、「ジョハリの窓」というものがあります。

言葉で説明するよりも、下の図を見ていただいたほうがわかりやすいかもしれません。

スポーツメンタルコーチとして大切にしたいこと。

それは、この表の右上『盲点の窓』です。

自分には見えていないけれど、他人から見えるもの。

それがあなたの潜在能力を引き出すきっかけになるかもしれないのです。

他人に見えている素晴らしいことが、自分の自信につながるかもしれないのです。

目澤秀憲さんという「他人からの視点」を得た松山英樹プロは、2021年のマスターズで初優勝しました。

グランドスラムと呼ばれるメジャー4大大会を制した初のアジア選手です。

みなさんの競技において、他人の目にはあなたはどう映っているでしょうか。

それに気づくことができたら、どんな気づきがあると思いますか?

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