Memento mori 〜今を大事に〜

精神科医で、がん患者およびその家族の方を診療されている清水研さんの本を紹介します。

「自分自身がどう在りたいか」

そんなことを考えさせてくれる1冊です。

他人ではなく自分。MustではなくWant。

自分軸で生きられるヒントが詰まっています。

幻想が自分を苦しめる

“『自分はいつまでも成長し続けられる』というのは幻想である”

成長し続けることを意識することは大事なことです。

一方で、それは幻想であるということも理解すべきであると著者は言います。

この本のメインテーマとなっているのが「ミドルエイジクライシス」

人生の中盤に差し掛かると一部の方が陥るもので、「こうあるべきだ」「こうありたい」という幻想と現実のギャップから、40代以降の方が精神的に不安定になってしまうことです。

そうならないために、自分の心がどう在りたいかを学べる1冊です。

自分は自分のまま生きる

自分が普段していることの中に「must」と「want」があります。

〜しなければならない:Must

〜したい:Want

過去の出来事や、自分の信念から、「〇〇しなければならない」と考えてしまうと、それに縛られてしまいます。

Mustの自分もWantの自分も、どちらも自分自身。

なんでも「〇〇しなければならない」と考えてしまう自分を嘆くのではなく、そんな自分も受け入れる。

1つでも多くのwant(〜したい)を見つけて、その気持ちに正直になりたいですね。

「今」を大事にする

人は誰でも「死」に直面します。遅かれ早かれ。

iPhoneを作った故スティーブ・ジョブズ氏もこう言いました。

Death is the destination we all share. No one has ever escaped it.

死とは私たちすべてがたどり着く先なのです。誰一人として、死から逃れたものはいません。

スティーブ・ジョブズ スタンフォード大学の卒業式スピーチより

だからこそ、今を大事にする。

その瞬間の出来事、今日会う人、今日食べている物、次はもしかしたら無いかもしれない。

だからこそ、今を大事にする。

古代ローマの言葉に、こんな言葉があります。

Memento mori  死を忘れることなかれ

言葉の先にある真意は、「今を楽しめ」です。

終わりに、Memento Moriと聞いて、ピンときた方いませんか?

Mr. Childrenの名曲の1つ、「花 -Memento-Mori-」のサブタイトルです。

この本を読むことで、その言葉の意味を知ることができました。

歌詞の中から最後に一言

負けないように、枯れないように、笑って咲く花になろう

心の中に永遠なる花を咲かそう

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